2013/04/16

消えゆく家を偲ぶ日


少し前になりますが、所用と勉強を兼ねて東京に行ってきました。

30年住んだ東京は
故郷よりも長い時間を過ごした私のホームグラウンド。
乗り慣れた南武線に揺られているだけで寛ぎます。
大好きな立川の街、何も見ずに目的の店まで歩いていける自由。
大股で歩くと、どんどん元気になってくる自分がわかります。
こういう時間好きだったなぁ。
喜んでいるのにふと悲しい、そんな自分に気がつきました。



思い出がつまった家や友達のいる街。
急すぎた引越しで後回ししてきた気持の整理がこの頃になって、心を揺らす事があります。
「なんでここにいるのかなぁ?」
娘の言葉にめげたりもしました。
贅沢と言われればそれまでですが、子供の不安と健康へのリスクを減らしたかった。
そのための移住でした。

子供が大きな声で笑うようになったこと。
猫たちが風のように走るようになったこと。
そんな姿を胸に刻んでは
「これで良かった」
おなじないのように唱えてきたのですが…


生き物を育てるには狭すぎた団地の部屋。
その団地も、今度の夏には老朽化のため取り壊しになります。

震災や原発避難で家を失った方々の悲しみに比べたら
爪の先っぽくらいのものかもしれませんが
懐かしい場所が消えるさびしさって痛いです。
心に空いた穴が、新しい光で満たされていきますように。
私の家族にも、他の地の多くの家族にも、どうか喜びがありますように。









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